カイセリ写真館



カイセリ2006年版へ


 アナトリア中部の中核都市カイセリである。ここを出て北東部に進むとマラテヤに向かうし、南東部に向かうとカフラマン・マラシュを越え、ガジアンテップに至る。まさに、東部、東南部へのゲートウエイに立ちはだかるようにある、そういった地理的位置にあることが、今日の繁栄を生み出しているのだろう。何よりも、その証拠に、ちょっと我田引水的な表現をとらせてもらうならば、今現在、イスタンブルとアンカラを除いて、1つの町に2つのクラブが、トルコ・サッカーの1部リーグに、同時に在籍するのは、この町しかないのである。シーズン開幕間もない時期に入ると、町には、それを誇らしげに語る2つのクラブのフラッグ↓が、目抜きの通りに掛かっている。
 このような町なものだから、ここまで、都合3度、カイセリに入っている。1度目は、マラシュに抜ける行きがけの駄賃的感覚で滞在し、2度目3度目は、サッカー観戦を目的に、この町に入った。更に、3度目のときは、職場の同僚が、15日間という長いトルコ・ツアーに入り、しかも、カイセリで滞在するということで、このカイセリで待ち受けるという思い出もできた町である。同僚親子が加わったツアーも、結局のところ、東南部に抜ける道すがら、往き帰りに、このカイセリを通過したという。それだけ、交通の要所だということだ。その帰り道に、カイセリ滞在をしたというわけである。町の中心部にそそり立つアタテュルクの騎馬像の背後に見える「カイセリ・ヒルトン」、それが、私が待ち受けた場所だった。黄紺は、チャルシュの向こう側の安宿街の一角に泊まっていたので、彼我の違いは、あまりにも大きかったが、こないなときにしか「ヒルトン」なるものに入れないと、貴重なヒルトン経験までさせてもらったところでもある。

街の風景

 町の中心にカレがある。平地に、しかも、町の中心部にカレがある。その中は、チャルシュになっている。すぐ裏手に、この町一番の賑わいを誇る本格的なチャルシュというか、繁華街がある。その横には、カパル・チャルシュも残る。更に、そのカパル・チャルシュの一角に、最も古そうなチャルシュの中のチャルシュがある。実は、この一番古くからあったと思える一角は、なかなか気付かなかった。黄紺は、2回目のカイセリ入りから、そのすぐ近くで泊まっていながら、気付かなかったのだが、それが、「新しいチャルシュの裏手に潜む古いチャルシュ」↓と記したところだ。まるで、時が止まったかのような空間が、裏手の方に潜んでいた。何か、今後も、カイセリは、地理的な特異性から訪れることが多いと思うのだが、まず、黄紺の足が赴くところは、間違いなく、ここだ。時が経っても変わらないことを祈りつつ、定点観測をしてみたいという誘惑に捕らわれる一角だ。
 基本的に、この町は豊かだと感じてしまう。アタテュルク像の前にある大スクリーンに映る映像は、ヨーロッパのそれだ。街中の大通りを横切るために、エスカレーターが設置されたり、そして、1部リーグに、同時に2つのクラブが加わったりと、それを示す指標となるものがある。郊外の精糖工場が、多くの労働者を吸収する役割を果たしているという話を聞いたことがある。その一方で、歴史的建造物が、街の中心部に、でーんと控えている。ジャーミー、カレ、メドゥレセなどなど。それらが、調和しているかどうかは、議論の分かれるところだろうなと思いつつ、分かれてもいい、それが、今のカイセリなんだと思わせるエネルギーのようなものを感じさせる魅力を、この町は持っているのである。

カレ、及び、歴史的建造物
新しいチャルシュの裏手に潜む古いチャルシュ


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