オスマニエという名前に、憧れにも似た気持ちを持った思い出が、2度ある。1回目は、初めてメルシンからアンタクヤに抜けたとき、この町を通り抜けたときである。その時点では、名前すら知らない町だったのだが、そこそこの人の乗り降りがあり、バスの車窓から見る煤けたような街の光景に、黄紺は、心を揺り動かされた記憶がある。2回目は、マラシュに行ったとき、オープン・マーケットの直中から出ようとする砂埃一杯のドルムシュに、何かオスマニエのイメージを勝手に作り上げてしまっていた。だから、今度、南東部をこまめに回るときは、必ずその中に加えるぞとの熱い思いを、いつの日か募らせてしまっていた町、それが、このオスマニエである。丁度、「アダナ・ガジアンテップ」ラインから、イスケンデルン方向に分かれるところと言えば、お分かりいただけるだろうか? ようやく見つけた宿は、1つ。それは、まことに結構な代物。そのすぐ横には、学生風の男たちの集うインターネット・カフェがあった。私の「黄紺」という名前を見て、ふいっと、あっち向けてしまったやつがいた。黄紺のイメージとは違って、ごく普通の町だった。 |
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