トルコ代表選手名鑑




ハサン・シャシュ ハサン・シャシュ(25)ミッドフィールダー

【スティーブン・キングの愛読者】

サッカーを始めたのは故郷のカラタシュ。18歳でアダナデミルスポルのユニフォームでトルコリーグ、デビュー。後にアンカラギュジュ[黄紺さん式にはアンカラグジュ]へ移籍。ほどなく注目を浴びるや、450万ドルでガラタサライへ。しかし初めてのシーズンでドーピングが発覚。6ヵ月の出場停止となった。2001年再び代表チームのユニフォームを着ることになる。激昂することで有名なシャシュは、昨年12月イスタンブルスポルとの試合後チームメイトたちに怒りをぶつけ、ロッカールームのすりガラスを割って腕を負傷。古いチームメイトたちの話では、負けるたびにピッチの真ん中で、神経の高ぶりから泣くほどの怒りを表すらしい。スティーブン・キングの愛読者。スペインのEl Pais紙によれば、彼はキングに「神なき男」というタイトルの小説の執筆を希望した。また、この小説を自ら書き始めたものの、挫折したと告白したとのこと。(ヒュリエット紙/アイシェ訳)



ハサン・シャシュのインタビュー、いよいよ公開!

 ミッリエット紙「女性とファッション」のページに掲載されたインタビューです。2002.7.12付の新聞で見つけましたが、それ以前から掲載されていたかもしれません。URLを↓に貼り付けておきます。トルコ語のわからない方もぜひ開いてみてください。男前ハサンの写真が載っています。なお、(*)の注は原文にはありませんが、内容をわかりやすくするため付け加えました。[]内のコメントは「アイシェの余計な(?)一言」です。また、誤訳に気づかれた方はお知らせください。

ハサン・シャシュに会うため、我々はアダナの石畳の道を進むことに決めた。金曜日に兵役に就くハサンの弟エルハンが、空港で我々を迎えてくれた。エルハンと共にハサンの故郷カラタシュへ向けて出発した。30分ほどして、カラタシュに到着。街の入り口に巨大なトルコ国旗があった。少し先には、有名なハサン通り。エルハンは我々を臓物屋の前で降ろした。我々は戸惑っていた。中に入ると大変な混雑だ。ハサンはこの人込みの真ん中で朝食を摂っている。
代表チームでのパフォーマンスで、世界最高の選手の1人と認められたハサン・シャシュはカラタシュの自宅で我々をもてなしてくれた。いやより正確に言うともてなそうと努めてくれた。というのは、彼の家はこの喧騒の只中にあったからだ。至る所にハサンのファンが溢れていた。さらには遠くジェイランから来ている人たちもいた。「ハサン、あなたにお会いできて光栄です。写真を撮らせていただけませんか?記者さん、ちょっと失礼しますね」そうしたたくさんの声の中、我々は彼・ハサンとの撮影を何とか成功させようと頑張った。

−ファッション・スタイルについて話していただけますか?
あまりお洒落はできないね。ずっとキャンプにいるから。ただサラール(*)は大好きだ。これ以外はカジュアルなものを着ているよ。
(*サラール・・・ トルコのアパレルメーカー)

−特にお気に入りのブランドはありますか?
1つのブランドにはこだわらない。色々なものを着ている。自分に似合うものは何でも。

−絶対に着ないというものはありますか?
何でも着るよ。特に黒が似合うんだ。ブルー系やブラウン系も好きだし・・・。

−最近何を買いましたか?
リーバイスのTシャツを。彼が着ているやつ。(弟を指して)

−ショッピングはどこで?
カルーセルやアクメルケズ。週末はフロリヤ・バザール(*)へ出かけるよ。僕にぴったりなのがたくさんあるからね。
(*カルーセルやアクメルケズ・・・いずれもイスタンブルのショッピングセンター。フロリヤ・バザール・・・フロリヤはガラタサライの練習グラウンドがある場所なので、その近くにあると思われます)

−トレンドを追いかけますか?
いや、全く。流行というのは僕には流行には思えない。正直言うと女性たちの着るものもトレンドとは思えない。あんな派手なものをどんな女性が着るのかな・・・

−身につけるものでもらったものはありますか?
このネックレスはお気に入り。首が黒くなってもはずさないんだ。

−特別な方からのプレゼントですか?
いや、メフメット・ヨズガットゥル(*)がドイツから持って来てくれたものだ。
(*メフメット・ヨズガットゥル・・・イスタンプルスポルの選手)

−どういったジャンルの本を読みますか?
あまり本は読んでいない。キャンプでとても疲れるので。体を休められるもののほうがいいな。
[あれれ?ハサンさん、スティーブン・キングの愛読者だったはずでは・・・?]

−キャンプ以外ではどのように時間を過ごしますか?
大体は寝ていたり、車で出かけたり、釣りをしたり、音楽を聴いたり・・・。1人で気晴らしするのが好きなんだ。出かけては1人でコーヒーを飲んだりね。映画にも行くよ。

−最近見た映画は?
「ヴィゾンテレ」(*)
(*ヴィゾンテレ・・・詳細はこちら、トルコ語、英語、ドイツ語対応)

−随分時間が経っていますね
(笑って)キャンプから出られないからね。時間があればみんな個人的なことに使うね。

−マネージャー、ジャン・チョバンオールは「サッカー選手はピッチでのイメージにも注意するべきだ」と言いました。これには賛成ですか?
プレーで注目されなければならないことには同意するが、イメージ云々には賛成できない。ピッチでプレーするのはイメージじゃないから。実際ある試合で注目されれば、次の試合では「あぁ、また同じ髪型だ」とみんな言うものだ。

−あなたのヘアスタイルに対しては、イギリス人は「ターキッシュ・ディライト」(*)に喩えています。あなたのヘアスタイルもイメージの一部分ですか?
とんでもない。髪の毛が抜けているんだ。今伸ばし始めているが。様子を見て薄い所がたくさんあれば、剃ってしまうよ。
(*ターキッシュ・ディライト・・・「ロクム」というお菓子。こちらをご覧ください

−スアト(*)のように増毛を考えませんか?
禿げたら禿げたでいいんだ。父親もそうだし。
(スアト・・・ガラタサライの選手)
[トルコ人は概してハゲを気にしない。日本でよく見かける3:7分け,2:8分けはまずいない。しかし今年2月ガズィアンテップのオトガルで、貴重な3:7分けで甲斐甲斐しく働くバス会社のオヤジ発見。]

−鏡の前に立ったとき、ハサン・シャシュの気に入った点、気に入らない点は何ですか?
自分自身とはうまくやってるよ。この4ヵ月前歯の治療ができないのを除いてね。髪の毛がなくても自分のことは気に入っている。大事なのは他人が自分を気に入ってくれることだ。

−これほど多くのファンに取り囲まれることは嫌ではありませんか?
うれしいね。「アッラーが誰かを孤独にしませんように」

−W杯の時韓国では試合や練習以外はどのように過ごしましたか?
練習以外はみんな部屋で過ごした。タヴラ(バックギャモン)をしたりしてね。大抵は僕が勝った。キャンプでのタヴラ王は僕だったよ。

−キャンプでの忘れられない出来事はありましたか?
中国戦の後の喜びは忘れられない。ともかく荷物をまとめて「さぁ、帰ろうか」と言っていたのに。
あの試合から道が開けたんだ。

−怒りやすく、神経質な性格と並んで、あなたには朗らかな面もありますね。ご自身の中で矛盾はありませんか?
キャンプのあの退屈な環境でしかめっ面をしていたら、やってられないよ。冗談を言って仲間と気晴らししていた。

−キャンプではあなたのモチベーションを上げるために、何か特別なことがなされましたか?
いや、そうしたプログラムされたものはなかったね。トゥルガイ(トゥルガイ・ビチェル)(*)が我々に関心を持ってくれていた。みんな一斉にではなく、一人一人好きな時間に彼と話し合ったよ。
(*トゥルガイ・ビチェル・・・スポーツ心理学者)

−ハカン・シュキュルには特別療法が施されているといつも言われますが・・・
ハカンは批判に晒されているので、僕らはいつも彼の味方だ。僕だって非難されれば、みんなが味方してくれる。これがチームの精神なんだ。僕らは知合って5、6年になる。誰かが窮地に陥れば助けるというものさ。

−ハカン・シュキュルのサッカーに対してなされる批判は、全く正当性がないものだったのですか?
この男はゴールを決める以外のことは何でもやった。持てるものは出し尽くした。誰もこのことを見ていない。サッカーのわかる者だけに見えるものだ。

−ハサン・シャシュお気に入りの選手は誰ですか?
エルギュン、オカン、それにセンターフォワードではハカン。マラドーナ以降最高の選手はロナウドだな。

−ブラジル戦で決めたゴールの後なんのアクションもしませんでしたね。これはどうしてだったんですか?
思った通りにふるまっただけだ。まるでパンを与えないゴールだった。ユルドゥライがいいパスをくれた。僕はただ蹴るだけだった。パンをやらなかったゴールだったから僕には普通だったんだ。

−セネガル戦後「我々を批判した人たちへの最良の罰はトルコ国民が下すはずだ」というような表現をしたため、メディアはあなたをかなり叩いたはずですが・・・
メディアが批判するのは普通のことだ。しかし、さらに人格に触れるような非難もある。僕らだって人間だよ。影響される。僕が非難されるのではなくても、気になってしまうものだ。仲間が非難されたらあなたも自分が非難されたように思うだろう。僕は「叩け、殴れ」という意味で言ったのではない。少なくとも連中の記事を読まないように。さもないと誰もかれもが批評家になってしまう。僕の父親でもね。

−あなたが非難の影響をこれほど受けられていることから見ると、韓国や日本で間近にマスコミを観察されていたんですね
いや、インターネットで見た友人たちから聞いていたんだ。

−今回の成功はトルコのイメージを変えたと思いますか?ラテンアメリカ諸国のように単にサッカーに秀でた国としてのイメージに留まるでしょうか?
実際僕らはそうだよ。僕らはサッカーで人々を喜ばせた。あとは政治家たちの問題だ。彼らも今や前進しなければ。僕らは自分たち自身で生産し、自分たちのブランドを作るべきなんだ。韓国では誰もがヒュンダイに乗っている。トルコでは金持ちはメルセデスかBMWだ。どうしてトファシュやフィアトに乗らないのかな。

−あなたの車はどこのメーカーですか?
これについてはキャンペーンが行われれば一役買おうと思う。国産車に乗るべきだよ。【アイシェ訳】





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