北キプロスに係わるニュースばかりを集めています。



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表記法について
『北キプロス』『トルコ人居住区/北キプロス・トルコ共和国』
『キプロス』『ギリシャ人居住区/キプロス共和国』




北キプロスにタラト時代到来(NTV 05.4.18 付)

デンクタシュ前大統領 タラト新大統領  メフメット・アリ・タラトが、北キプロス・トルコ共和国の新大統領になった。タラトは、選挙後行った記者会見で、キプロスのトルコ人についての諸問題解決にあたるという態度表明を行った。

 投票率が69.5%だったこの選挙で、メフメット・アリ・タラトの得票率56%に達したが、対抗馬だったデルヴィッシュ・エルオウルは、同じく23%だった。デルヴィッシュ・エルオウルは、この選挙の不当性を、国民31%が、投票に行かなかったことで分かるというものだと述べた。

 投票が、午後6時で締め切られると、短時間で、結果が公表された。その発表によると、メフメット・アリ・タラト首相が、56%の票を獲得した。

                   デンクタシュ以後初の大統領

 国民統一党党首デルヴィッシュ・エルオウルの得票率は、23%にとどまった。3人の無所属候補を含む9人の立候補者の立った選挙で、民主党幹事長ムスタファ・アラバジュオウルが、13%の得票率を示した。
 1983年以後、北キプロス・トルコ共和国大統領としては、ラウフ・デンクタシュ以後初の大統領に選出されたメフメット・アリ・タラトは、今後、任期5年の大統領職を務めることとなる。1985年、1990年、1995年、2000年の大統領選で勝利を収めたラウフ・デンクタシュは、今回の選挙では立候補しなかった。
 ラウフ・デンクタシュは、タラトの選挙戦での勝利を称え、自身、明日10時に、タラトを表敬訪問する予定であると述べた。




ニューヨーク平和作戦(イエニ・シャファク紙 04.2.14 付)

アナン国連事務総長仲介での和平協定へ  1974年の、キプロス平和作戦以来初めて、トルコが、ギリシャに一歩先んじる国際的舞台での主導権を握り、外交的な和平文書に調印した。

 国連事務総長コフィ・アナンは、今後、交渉が、「アナン・プラン」の線で進められることを明らかにした。アナンが、公にしたところによると、「2月10日に始まり、3日間続いた交渉の結果、両陣営ともが、今後、実りのある話し合いを継続していくことを約束した」ことを明らかにして、「その話し合いは、キプロス問題の抜本的な解決に言及したアナン・プランの線に沿って進められ、そして、合意文書が、2004年5月1日以前に、キプロスの両陣営で、同時に国民投票に付されるはずだ」と述べている。

 昨日、両陣営により同意されたアナン最終提案書には、「両陣営が、この文案に変更を求める場合は、2004年3月24日までに、合意に努めねばならない。そして、その日程で、合意に達しない場合には、国連事務総長が、トルコ及びギリシャ両国の参加を得て協議に入ること、そして、3月29日までに、合意文書を作成することに努めねばならない。だが、それでも合意に至らざる場合は、国連事務総長自らが、国民投票に付すべき文書の合意されてない部分については、補填していくこととする」というものが盛り込まれている。




ラウフ・デンクタシュ大統領:EU拡大委員会レポートに回答(クブルス紙 02.4.13 付)

ラウフ・デンクタシュ  ラウフ・デンクタシュ大統領は、キプロスに、EUが、正式加盟を認めたことが、問題解決に消極的になるのではと強調しつつ、「単に、このことは、我々の直接会談を、難しい方向へともっていくだけだ。危険な状況を作り出すだろう」と語った。
 こういった危機的な状況を排除するために、キプロス大統領グラフコス・クレリデスとの直接会談を始めたのだというデンクタシュは、EUに向けて、「このことをまだ認識できないでいるのならば、また、ギリシャ系住民の立場に立つのであれば、我々のなしうることは、何もないだろう。ただ、なし得る誤りの手助けだけはしないようにしてもらいたい」と述べた。デンクタシュ、クレリデス両首脳は、昨日、午後5時半に、直接会談を再開させた。
 デンクタシュ大統領は、会談に先駆けて、デンマーク外務省政務次官フリ−ス・アーネ・ペテルセンと会った。デンクタシュ大統領は、午後3時半のこの会談の前、欧州議会外交委員会(AFET)委員長ドイツのキリスト教民主同盟エルマル・ブロックスが用意をしたEU拡大構想に関するレポート、及びそれに拘わる提案で、「キプロス共和国に対しEU正式加盟が認められるようになるということは、キプロス問題解決に積極的に貢献する」と述べていることに対し、記者の質問に応え。「これは、ブロック氏個人の見解だ。これは、全く逆だ」と言った。
 キプロス問題解決のため、両陣営が、恒久的な和解を求めて行われている直接会談第3クール1回目の会談は、この間の火曜日に行われた。グリーン・ライン内の国際空港内に造られたレフコシャ会議センターで行われた会談には、両陣営代表団と、立会人として国連事務総長キプロス問題担当補佐官アルヴァロ・デ・ソトが加わった。
 火曜日には午後4時、金曜日には午前10時に会談を行うことになっているデンクタシュとクレリデスだが、昨日の会談は、以前の了解により、午後5時半から始められた。
 デンクタシュ大統領は、約1時間行われた会談の後、次回は、水曜日の10時からだと明らかにした。そして、同大統領は、「今日は、ギリシャ系住民の言うことを聞いただけだ。もう少し聞くつもりだ。それを、水曜日続ける」と語った。
 一方、デンクタシュ大統領は、昨日の朝、アルヴァロ・デ・ソトと会談をもった。午前9時半から行われたこの会談は、マスコミをシャットアウトして行われた。




トルコは改革を継続すべき(ヒュリエット紙 02.4.12 付)

 欧州議会外交委員会(AFET)は、EU拡大構想に関するレポートで、トルコの改革を継続していくことを求めている。EU正式加盟交渉を続けている12カ国の状況に触れている、AFET委員長ドイツのキリスト教民主同盟エルマル・ブロックスが用意をしたこのレポート、及びそれに拘わる提案は、4月15日(月)に、委員会に付託され、採決されることになっている。なお、その提案で、キプロス問題解決に向けての交渉を支えていくよう求めている。

 レポートのキプロス関係では、「クレリデス・デンクタシュの1月16日以来続いている交渉を歓迎する」と述べる一方、「キプロスが、EUに加盟するということが、問題解決に積極的に影響を与えている」と述べている。
 「EU加盟候補国になったことが、キプロスを代表する単独政権成立への道が開かれた」と述べるこのレポートは、この国家は、「2つの地域、2つの社会」からなるが、国際的な地位としては、1つの統一体でなければならないと述べている。
 また、キプロスで行われている交渉が、いい方向で進むこと、和解が模索されることを求め、本年6月を、1つの目標にしていることに言及し、この交渉の時間的要素は、キプロスのEU加盟日程へ影響は及ぼすものではないという点、及び加盟交渉は、本年中に完了するだろうとも述べている。
 更に、ヘルシンキ合意に依拠しつつ、問題解決が達成された場合、キプロスは、EU加盟が成るだろうと述べている。




国連事務総長キプロス問題特別補佐官アルヴァロ・デ・ソト、6月は最終日程ではない(クブルス紙 02.4.9 付)

アルヴァロ・デ・ソト(左)とラウフ・デンクタシュ(右)  両首脳の賢明さを信頼している。デ・ソトは、北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュとキプロス大統領グラフコス・クレリデスが、恒久的和解に向けてやらねばならないことに関して、楽観的である言える土台があると述べた。更に、両陣営が、解決を望まなければならなず、そして全ての問題に解決があると信じているおり、両首脳は賢明であると信じていると述べた。
 6月は、最終日程ではない。デ・ソトは、直接会談に、終わりがあるわけではないと述べるともに、「6月が、全ての終わりである。全ては、そこで終わるのだ。それ以後の和解は、ありえないことだ。そのようなことは、一切ない」と述べた。EU拡大日程と照らして、6月は納得のいく期限であると述べるデ・ソトだが、同時に、統一キプロスができることは、もっといいことではないかと述べた。
 詰める必要がある。国連安全保障委員会は、直接会談が、ゆっくりであるが機能をし、前進をするには、詰めていかねばならないと考がえていると言うデ・ソトは、詰めることの必要性を述べるとともに、そのためには、両首脳に、政治的決断が求められることであり、また弾力的な対応が求められるところであると、注意を喚起した。
 強制されることではない。デ・ソトは、また、会談をスピードアップするために、両首脳が強制される筋合いのものではないし、その可能性はゼロであると述べた。

                   デ・ソトが戻り、直接会談第3クールへ

 デンクタシュ大統領は、昨日の午前11時半、アルヴァロ・デ・ソトの訪問を受けた。デ・ソトは、直接会談第2クール終了後、ニューヨークに赴き、直接会談について、安全保障委員会及び国連事務総長に報告をした。そして、昨日、キプロスに戻ってきた。約1時間半行われた会談後、記者会見は行われなかった。
 両首脳の直接会談第3クールは、本日始まる。会談は、午後4時、グリーン・ライン内のキプロス会議センターで行われる。第3クール第2回会談は、今週金曜日午前10時に行われる予定である。




グラスゴー線始まる(クブルス紙 02.4.1 付)

 IATAや英市民航空協会によると、キプロス政府の妨害があったにもかかわらず、北キプロス・トルコ航空のイギリスのおける第4の寄港地グラスゴーとの間に、定期便が飛ぶようになった。北キプロス・トルコ航空は、ロンドンのヒースロー、スタンセッド、またロンドン近郊のマンチェスターに次いで、グラスゴー空港に向けて、週3便の定期便を飛ばすことになった。観光・環境省とともに推進されてきた交渉が肯定的な成果を残し、グラスゴー発の始発機が、明晩午後9時45分、エルジャン国営空港に着陸予定である。当機には、110名のツーリスト・グループが乗ってくるはずである。北キプロス・トルコ航空は、イギリスでの第5の寄港地として、ダブリン線を、この5月にも始める予定である。このための準備が、慌ただしく行われているところである。

(北キプロス・トルコ航空が、トルコとの間以外の国際線を持っていることは事実である。ところが、ご承知のように、航空交渉は、政府間交渉であり、非承認の国家との間には、何らの特別な位置づけ、意味づけがされるものである。日本における台北線が、有名な例であろう。北キプロスは、トルコ以外の国家は、承認していない。にもかかわらず、国際線を持っている。これは、どのように説明されているのだろうか? ご存じの方、ぜひご教示いただきたいところである・・・黄紺)




デンクタシュ:6月には終わらないだろう(クブルス紙 02.3.28 付)

 デンクタシュ・クレリデス直接会談第2クールが、昨日、終了した。

 「問題山積は続いたままである」。デンクタシュ大統領が行った最新の会見では、会談は、6月には終わらないだろうと語った。キプロス問題をあらゆる方向から検討していると述べるデンクタシュは、「解決したことはあるのか、ないのかと問われ、応えを出すには、まだ早い。難しいこともある。問題は山積したままである。根本的な問題が存在している」と述べた。
 「国連が解決策を持ち出す権利はない」。デ・ソトが、アンカラ、アテネ、ニューヨークでの交渉の後、新しい提案を持ってきたのではとの問に対し、「私の知る限りでは、そのようなことはない。自ら提案を持ってくる権利はない。我々両者の同意がなければ、外部から持ち込むことはできない」と応えた。
 22回の会談、計30時間。1月16日に始まった、北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュとキプロス大統領グラフコス・クレリデスとの直接会談の第2クールが、昨日、終了した。第1クールでは、14回、3月1日に始まった第2クールでは、8回、計30時間行われた。
 デ・ソトの交渉。この直接会談に立会人として加わった国連事務総長キプロス問題特別補佐官アルヴァロ・デ・ソトは、昨晩、キプロスを離れた。本日、アンカラへ、明日、アテネへ、その後、ニューヨークへ向かう予定である。そして、国連事務総長コフィ・アナンと安全保障委員会に、直接会談に関して報告する予定である。




キプロスにモンテネグロ型を(ミリエット紙 02.3.27 付)

ラウフ・デンクタシュ  北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュは、モンテネグロとセルビアとの緩やかな統合というものが、「キプロス問題解決の形」になるだろうと語った。

 北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュとキプロス大統領グラフコス・クレリデスとの直接会談が継続中のなか、デンクタシュは、キプロスの将来は、モンテネグロとセルビアとの関係を、1つの例とすべしとの見解を明らかにした。
 デンクタシュは、昨日のクレリデスとの会談の後、「モンテネグロでは、両陣営が、お互いを承認しあって、1つの統合体を形成している。これこそが、我々が求めている形に大変近いものである」と述べた。「ギリシャ側は、‘1つの国家として存在する、我々は’と言っている。だが、キプロスには、それだけではないはずだ。全てのキプロスは、自分たちのものだと言っている。‘我々もいるのであり、2つとも存在している。そして、別々になったのだ。この島の一部に、我々は存在しているのだ。現に、存在しているのだ’と言っているのだ。モンテネグロとセルビアの形は、正にこれだ。彼らの場合は、‘3年間待とう。良ければそれで良いし、だめなら分離しよう’となっている。私は、そんなことは言うつもりはない。というのは、我々の場合は、1つの統一的な行政組織を作ろうとしているのだから。それを、トルコ・ギリシャ両国が保障し、その保障及びEU加盟問題は、それを壊そうなどというものではないと信じている。しかし、我々の権利が、我々の国家が、そして我々の主権が、損なわれるということがあっては困るのである。このようなことを議論していくつもりだ」と、デンクタシュは述べた。
 デンクタシュとクレリデスは、本日、会談を継続する。




デンクタシュ・ウエストン会談 アメリカ、間に(クブルス紙 02.3.22 付)

 米国務省キプロス問題特別担当官トマス・ウエストンは、北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュ、及び、キプロス大統領クレリデスと会談を持った。
 ウエストンは、両者に、「6月には、1つの了解点に達しうるために、ゆっくりとだが進展している」との、アメリカ側の見解を伝えた。また、アメリカは、そのために積極的な支援をしていく意志を伝えはしたが、問題解決には、両者が了解に達しなければならないことを、両大統領に通告した。
 デンクタシュとウエストンとの会談は、約1時間半かかった。キプロス問題の、更に直接会談の最近の成果についての意見交換に関し、両者は、ともに満足の意を表した。デンクタシュ大統領は、ウエストンを迎えるとき、記者の質問に、短時間応え、会談は、とても有益なものとなると述べた。
 更に、デンクタシュ大統領は、困難な問題があることは事実であり、それらを取り除くために、共同で緊密に努めることが、解決への条件であると述べた。だから、この困難を除去できるか否かを、常に見て行かねばならないのであると語った。
 他方、ウエストンも、簡単な質問に応じ、直接会談の終着点に関心を持つという観点に立ち、サポート体制を築きたいと語った。




フェルホイゲン フェルホイゲン:アテネで威嚇「北キプロスを併合するものはEUを忘れよ」(ミリエット紙 02.3.22 付)

 EU委員会拡大問題担当ギュンター・フェルホイゲンは、昨日、アテナで行われた会見で、新たな議論を呼ぶような内容を発言した。
 ギリシャ国会外交委員会で話したフェルホイゲンは、キプロスがEU加盟後、ギリシャ系住民居住区を浸食し、トルコが、北キプロスを併合した場合、「トルコのEU加盟は、放棄されるということを意味する」と述べた。
 ヨルゴ・パパンドリュー外相と会談したフェルホイゲンは、3週間前に行ったアンカラ訪問に関し、興味のあることを披瀝した。「トルコでの交渉では、私には、2つのことが語られなかった。その1つは、キプロス問題が解決を見出さないまま、キプロスのEU加盟が成った場合、トルコが、北を併合するだろうということ、2つ目は、問題解決に対応するような形で、トルコのEU加盟問題交渉が始めさせられるだろう」と述べた。




デンクタシュよりイスラム世界へ:我々を承認せよ(ヒュリエット紙 02.3.18 son dakika 付)

 北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュは、キプロスのトルコ系住民は、イスラム会議(IKO)において、「キプロス・トルコ系住民イスラム社会」という呼称ではなく、「北キプロス・トルコ共和国」という称号を使用すべきであると述べるとともに、「そのようにすることが、ギリシャ系住民が、これ以上世界を欺かないように保障することを意味するので、キプロス問題の解決に貢献するはずだ」と述べた。

 カタールのエル・ジェズィレTVにコメントを出したデンクタシュは、キプロス問題に関するトルコ系住民の行動及びイスラム世界に期待することに触れ、キプロスのトルコ系住民が、パレスチナに示されるほどの関心を示されることを期待していると述べた。
 キプロスでは、「少数者・多数者」という問題が存在しているのではなく、「小さな国家・大きな国家」が存在していることが、先ず受け入れられねばならないと強調するデンクタシュは、ギリシャ系住民の唯一の目的は、今までと同様、キプロス全体を占有しようとすることであると主張した。
 キプロス大統領グラフコス・クレリデスと進めている直接会談にも触れたデンクタシュは、「クレリデスには、今まであったことを、再度思い出させる必要がある」と述べた。
 また、デンクタシュ大統領は、新しい協定が成立をした場合には、キプロスに、トルコ軍及びギリシャ軍が駐在することが肝要であり、このことが、キプロス内外の危機からの防御につながるはずだと述べた。

                 「北キプロス・トルコ共和国を承認せよ」

 イスラム諸国に、「北キプロス・トルコ共和国を承認せよ」と呼びかけるデンクタシュは、アラブ諸国は、キプロス問題に正しい認識を持つことを求めた。キプロスには、少数民族問題はないのであって、共同の共和国を建設する国が存在しているのだと強調するデンクタシュは、イスラム諸国が使用している「キプロス・トルコ系住民イスラム社会」という呼称ではなく、「北キプロス・トルコ共和国」という称号を認める時期に来ていると強調した。




キプロス問題解決にEUより支持(クブルス紙 02.3.9 付)

 デンクタシュとフェルフォイゲンが、昨日、大統領府で会談を持った。12時に始まり、食事をともにしたこの会談は、約2時間半続いた。

 EU委員会拡大問題担当ギュンター・フェルフォイゲンは、キプロス問題の解決が、「キプロス」のEU加盟の前提条件ではないが、その方がよりいいと述べ、直接会談が、6月までに結果を出すことを希望した。
 ラウフ・デンクタシュ大統領は、成立するだろう協定で、確認されるだろう政府を、EU側は尊重するだろうと述べた。ただ問題は、その政府が、「両者が了解に達し、上位権限を与えられた組織」となるかだと、デンクタシュは述べた。なおその政府は、外交、EU関連業務の推進、通貨業務の担当、更にそれ以外で両者が合意した業務を行う政府だと述べた。
 フェルフォイゲンは、デンクタシュとの会談が終わった後、キプロス・トルコ商業室(KTTO)を訪問した。KTTOの職員としばらく会談を持ったあと、KTTOのEU広報センター開設に立ち会った。




新たなギリシャ側からの挑発(クブルス紙 02.3.5 付)

 キプロスで、一方で、直接会談継続中でありながら、ギリシャ側は、警告されているのも拘わらず、軍備強化を図っている。
 キプロスで、国民には明らかにされないで、裏の方で、この間、新たな軍事危機が進められている。NTV放送によると、アメリカ・トルコ双方の警告にも拘わらず、キプロス政府は、ロシアから、12機のMI-35型攻撃ヘリコプターを購入した。
 ヘリコプターのキプロスへの搬入は、極秘裏に行われた。トルコの反発を警戒して、ヘリコプターを部品に解体して、搬入したということである。ロシア側の情報によると、それらは、バフ軍事基地に搬入されたということである。

                 トルコ政府、憂慮

 ギリシャ側が、このような武器購入したことに対し、トルコ政府は、警戒を強めている。但し、直接会談を継続させるため、この問題を持ち出さないつもりである。




デンクタシュ大統領からキプロス政府に呼びかけ:経済封鎖を緩和して誠意を示せ(クブルス紙 02.3.4 付) デンクタシュ大統領

 北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュは、キプロス政府の、キプロス問題解決に向けての誠意を示すため、現在行われている経済封鎖の緩和を実行に移すように求めた。デンクタシュは、「本当にその意図があるのなら、一方で、罰則を言い、他方で、ソフトな物言いなんてあり得ないことだ。願わくは、会談が継続している中で、ギリシャ側から、この問題への新たなアプローチをしてくれることを、そしてそれに必要なことをしてくれることを。待ち望んでいるところだ」と述べた。
 トルコ青年実業家連盟の招待で、イスタンブールに滞在していたデンクタシュ大統領は、昨日の夜、キプロスに戻った。同大統領が、エルジャン空港で行った記者会見で、キプロス問題関連の会議目的で赴いたイスタンブール訪問は、キプロス問題への関心向上に貢献したと述べた。




キプロスで直接会談再開(ヒュリエット紙 02.3.1 son dakika 付)

 キプロス問題和解に向けての困難な交渉が再開した。中断以前は、キプロス問題の根本的な問題を討議したデンクタシュとクレリデスは、交渉再開のテーブルについた。

 再開交渉では、トルコ系住民の主権を認めさせるよう努められるはずである。一方、キプロス政府の方は、新たに建設される予定の国家では、トルコ系住民には、何ら特別な権利を認めないような連合国家をつくるべく、努めることになろう。キプロス政府は、可能な限り、ギリシャ系住民の北への移住を確保するための土地の保障を求めることになる。
 デンクタシュは、最初の会談以後、ギリシャ側には悲観的な空気が流れていると述べるとともに、「まだ、全ての問題が解決と言うには早すぎる。全ての問題が解決したと言えなければ、個々の問題は、了解されたとは言い難い」と述べた。デンクタシュは、記者の質問に応えて、EU拡大委委員会のギュンター・フェルフォイゲンの会談申し込みを受け入れたことを明らかにした。デンクタシュは、2週間前に、フェルフォイゲンを厳しく批判したとき、ギリシャ・サイドにつくものと切って捨てた。そして、「トルコ系住民と敵対する行動をとるのなら、了解するものはない」と言っていた。
 フェルフォイゲンは、3月7日に、キプロス島へやってくる。フェルフォイゲンのこの訪問は、EUがキプロス問題に関心を寄せていることを示すものである。キプロスでのこの間の経緯に大きな関心を寄せさせることをも考えているEUのみならず、アメリカ政府もイギリス政府も、交渉が袋小路に入り込むことを防ぐために、新しい提案を携えてくるはずである。




ギリシャ系住民、10万人以上が戻りたいとの希望(ヒュリエット紙 02.2.24 付)

 キプロスで発行されているフィレレフテロス紙によると、直接会談で、キプロス大統領クレリデスが、10万人以上のギリシャ系住民が、ギリシャ側に返還される土地に戻りたいと考えてると伝えたということだ。

 同紙によると、クレリデスは、地図を用意したわけではないが、避けられない条件として、マラシュとギュゼルユルトゥを、ギリシャ側管轄下にし、また、トルコ側にあるカルパズ、アクンジュラル、キョプル、ベヤルムドゥには、特別な地位を付与するという提案したということだ。
 更に、北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュは、「島土の30%を割るということがないよう、ギュゼルユルトゥが議論の対象になることがないよう、人口算定を変更しないよう望んでいる」と書いている。クレリデスがしたと考えられる提案によると、島土の約10%を、ギリシャ側に移すことにより、トルコ側の管轄下に入る土地は、島土の24%になり、そして、その結果、新たに6万7千人のトルコ系住民が移住しなければならなくなる。
 また同紙は、直接会談の立会人を勤める国連事務総長キプロス問題担当官アルヴァロ・デ・ソト側が、この土地問題に関しては、特別提案を用意していると伝えるとともに、この提案で、デンクタシュとクレリデスとの調停を図るだろうとも伝えている。
 クレリデスが、土地の要求を出していることは、デンクタシュも明らかにしている。デンクタシュは、クレリデスが、トルコ側管轄下の島土を24%に留める要求を出しているということ、更にトルコ側に留まる土地に、かつて家を持っていた者全員が、戻れるようにするという希望を持っていると述べている。一方で、デンクタシュは、主権問題が解決される前に、土地問題を議論しても意味のないことだとも明らかにしている。




ギリシャ系住民とアルメニア人が協同(クブルス紙 02.2.23 付)

 キプロス政府とアルメニア政府が、先日、軍事部門及び技術部門での協同を行うための政府間協定に調印したということである。フィレレフヘロス等の各新によると、キプロスの国防大臣ソクラテス・ハシコスとアルメニアの国防大臣セルズ・サルグシャンが、署名した。ハシコス国防大臣が、調印後行った会見によると、この協定は、両国軍の交流や兵士の訓練、及び明らかにすることのできない多くの内容を含んでいると述べた。アルメニアのサルグシャン大臣は、より具体的な内容に関しては、今後調印すると述べるとともに、同国にとって重要な協定に調印できて幸せだと述べた。また、この協定は、アルメニア軍兵士訓練のレベル向上のために行われたものであることを明らかにし、ハシコスは、協定の内容を具体化するために、両国による委員会を作ることを了解したと述べた。一方、ソクラテス・ハシコスは、昨年、アルメニア訪問で始まり、そして、キプロスで継続された話し合いは、これで、一応の決着をみたと述べた。アルメニアの大臣は、キプロスの予備役将官組織にも触れ、「このようなものは、我々にとっても重要な意味がある」と述べた。更に、両国間の情報交換、経験交流に関しても言及した。




デンクタシュ:ギリシャ系住民からトルコ系住民は24%(ヒュリエット紙 02.2.21 son dakika 付)

 北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュは、キプロス問題解決を目的として始められた直接会談で、キプロス政府は、トルコ系住民に、現在占有している島土の33%から24%にするという提案がなされたことを明らかにした。

 デンクタシュは、主権問題が受け入れられなければ、土地問題は話し合わないと強調した。犠牲祭を利用して北キプロスへやって来た元在レフコシャ・トルコ大使で、現国会議員のエルトゥールル・クムジュオールと会ったおり、ギリシャ系住民が求める土地の領有に関して、次のように述べた。
 「ギリシャ側は、地図を用意してきたわけではない。しかし、島土の24%で、どの地域を領有下に置こうとしているかという地図は、出来上がってるに違いない。7万人もの住民を、自分の家から放逐しようとするのが、その地図だ。ギリシャ側が、地図を用意したと言って、地図を持ってきたとしても、その考え方が誤りだとしたら? 我々は、地図を基に話さなかったし、話しはするものではない」
 デンクタシュは、「ギリシャ側が、島土の24%ということは、交渉のテーブルに乗せたのですか?」という質問に応えて、「確かに、言うとおりだ。これは、今いる我々に立ち退けということであり、そこを立ち退いたギリシャ系住民を、そこへ帰す企図からのものだろう。そのあたりを、彼らは強調していた。




第1ラウンド終了(クブルス紙 02.2.20 付)

クレリデス デンクタシュ  14回の会談、所要20時間・・・北キプロス大統領ラウフ・デンクタシュとキプロス大統領グラフコス・クレリデスとの間で、1月16日より始まった直接会談の第1ラウンドは、昨日の会談で終わった。両首脳は、14回、20時間の会談を重ねた。
 何が話し合われたか・・・両首脳は、これらの会談で、「中央政府に託される権能」「新しく成立する共和国憲法」「和解の基本原則」「役割」「基本構造」「安全保障」「土地」問題が、議題に上った。
 第2ラウンドは3月・・・「より集中的に、より時間をかけて」という決定をした両首脳は、第2ラウンドは、火曜日と金曜日の週2回も会談を予定してる。両陣営とも、3月1日に再開される会談までに、ここまで行われた会談内容についての検討に入る。
 デ・ソトは、ニューヨークへ・・・国連事務総長キプロス問題担当官アルヴァロ・デ・ソトは、2月20日に、ニューヨークへ向かう。デ・ソトは、犠牲祭休暇を利用して、ニューヨークに戻り、国連事務総長と安全保障委員会に、この間の様子について報告を行う。
 「困難なことも受け入れねばならない」・・・ラウフ・デンクタシュ大統領は、38年の間には、両者とも、それぞれの状況があると指摘し、「両者とも、お互いに困難を抱えてきている。まず、この状況を受け入れねばなるまい。しかし、この困難は致し方ないとしても、新たな困難を作り出す必然性はない」と語った。






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